派遣就業をスピードアップ!
効率化を叶えるシステム開発

ご担当者:金澤運輸株式会社  半田 恵悟(以下:半田) / 掲載日:2024/12/26

1961年に設立、1964年に現在の商号に変更し60周年を迎えた金澤運輸株式会社

同社は、固定・定期どちらも対応できる運送形式で、チャーター便やルート便などの配送を幅広く行う運送会社です。その他にも産業廃棄物処理・不用品回収や、一般貨物などの一時保管場所の利用サービス、そして事務所移転サービスなどを手がけています。さらに、都内に自社倉庫も保有することで、都内の方でもあらかじめ一時保管倉庫の下見に訪れやすいのも特徴です。

今回「人材業界に特化したアプリケーションの販売・開発事業」の要になる「派遣就業の効率化を叶えるシステム開発」を0から制作することが決まり、HumAInへ開発をお任せいただきました。
開発を振り返り、制作当時のお話や、出来上がった「IN Clouse(インクローズ)」についてのご感想などをお伺いしました。

「ありがとう」があふれる会社を目指す運送会社

貴社のサービスや会社の特徴について教えてください。

半田:我々は「人」をテーマに、お客様と深い信頼関係を築き、様々な事業に取り組んでいます。中でも精密機器の重量物運搬などの運送事業は現在の弊社の中心的事業であります。特にご好評をいただいているのが「事務所・会社移転作業」のサービスで、年々規模を拡大しております。
どのようなお客様に対しても「感謝の心」を大切に、金澤運輸一同、常に自らを磨き時代の変革に対応できる企業を目指しております。

「働く」という言葉ひとつをとっても、その受け取り方は実に多様です。当社では、事業の拡大や利益の追求だけを目的とせず、会社の特徴として「人が宝である」という考え方を軸に、働くことを通じて人生において何を学べるかを大切にしています。

特に「運転」というスキルは、多くの方にとって重要であり、働きながらそれを身につけることを、人生の学びの一環と捉えています。このように、働くことを単なる業務ではなく、人生を豊かにするカリキュラムの一部と考える姿勢が、当社の特徴です。

貴社には他にも2つのグループ会社があるとのことで、ご紹介いただけますか。

半田:一つ目は、法人向けの緑のレンタルを行っている「Gold Tree株式会社(ゴールドツリー)」です。2023年7月に設立し、「緑の空間プロデューサー」として観葉植物をはじめとする様々な植物のレンタルサービスを実施しております。
同社では、以前から課題と感じていた運送時の排出ガスや運送業界を取り巻く環境問題への貢献を目指し、これを事業として形にしました。
コロナ禍が明け在宅勤務が徐々に減ってきた企業も多いため、室内室外問わずオフィスの周囲へ植物を設置することへの需要が戻りつつあるように感じております。しっかりと専門知識を持ったスタッフが日々メンテナンスを行いますので、安心してご利用いただけるサービスです。

二つ目は、人材業界に特化したアプリケーションの販売・開発サービスを提供する「Gold BaaS株式会社(ゴールドバース)」です。今回HumAIn社をパートナーとして、0から開発したシステムである、派遣就業の効率化を叶えるシステム「IN Clouse(インクローズ)」を中心に派遣会社を支援するサービスを基盤として展開しております。

半田様のご担当業務と簡単なご経歴について教えてください。

半田:元々は、派遣会社で勤務をしておりました。現在の金澤運輸株式会社に加わったのはご縁があっての転職であり、担当業務としては「社内の何でも屋」でした!全く異なる業種でしたが、従業員ひとりひとりとのコミュニケーションに重きをおいて愚直になんでもトライしました。その中でも特に運送事業の効率を左右する「配車」に携わる業務の時間は長かったです。

現在ではこれまでの仕事に対する姿勢や、前職での経験を評価していただき、グループ会社である「Gold BaaS株式会社」で取締役社長を務めさせていただいております。

金澤運輸株式会社のグループ会社:Gold BaaS株式会社HP

派遣就業の効率化を叶えるシステム開発を0から開始

「IN Clouse(インクローズ)」を開発することになった当時の状況について教えてください。

半田:金澤運輸株式会社のメイン事業は「運送事業」です。しかし事業はあくまでも手段であると考えているので、業界や業種に固執することなく「人」をテーマにする社風のもと、定期的に従業員が新たな事業への挑戦を提案する機会があります。

先述の通り私はもともと派遣業界に長くいたのですが、その当時から現在まで、少なくとも15~16年は派遣業界の「採用の結びつきの方法」がほぼ変わっていない事実を認識しておりました。

つまり、求職者が求職活動を始めてから実際に派遣会社で就労するまでの過程がアップデートされていないんです。就労までの早さに対する希望は求職者によって異なりますが、一日でも早く就労したい方にとっては、とても時間のかかるものでした。

派遣会社ではまず求職者の情報を登録し、希望する仕事にエントリーしたり派遣会社から紹介を受けたりして仕事を探します。この登録から仕事に出会えるまでにかかる時間が約1週間ほど。

その後、エントリーした求職者と企業側とで顔合わせを実施し、双方希望と合致すれば雇用契約を結び仕事を開始することができます。もちろん、必ずしもそのまま順調に雇用契約ができるとは限らないので、追加で時間がかかる場合も少なくありません。

さらに言うと、求職者はエントリーの前にもさまざまな手続きをしています。派遣会社の選択から始まり、事前登録をし、派遣会社の登録会へ参加、スキルチェックと個人面談をこなさなければ、派遣会社へ勤務希望を登録できません。これらのステップにも、求職者は時間をかけ準備を行っているのです。

「採用の結びつき」までにこれだけ多くのステップがあるため、迅速に就労へと導くことは、派遣会社にとっても重要な課題です。時間をかけたプロセスが、求職者にとって「待ち時間」とならないよう、効率的な対応が求められています。

だからこそ、DX化を行えば派遣会社内部の効率が上がり、業務がどんどん見える化され、必要な人件費も削減できる。ビジネスチャンスが存在すると確信し、この度事業化の要となるシステム開発を行うことになりました。

DX化に向けたシステム開発のパートナー探しで最終的にHumAIn社を選んでいただいた点を教えてください。

半田:HumAIn社の「人」に惹かれました! もともと、ほぼ他社さんで進めようとしていた状況下ではあったものの、念のためもう一社情報収集しておこうくらいの温度感でお打ち合わせを依頼したのがHumAIn社になります。
実際に他社さんとは他社開発の期間もほぼ決まりかけていて、我々としては比較のためというよりも決断するための最終的な情報収集の意味合いを持って迎えたHumAIn社とのお打ち合わせでしたがHumAIn社で活躍される「人」に魅力を感じ、決断をガラッと変更しました。

我々が日頃大切にしている部分との親和性が抜群でしたし、なによりもシステム開発を伴走していただくには「気持ちよくコミュニケーションが取れること」が重要であると気づき、決断に至りました。
今だから言える裏話ですが、HumAIn社に変更したことによって調整が発生し、開発の期間は他社さんとすり合わせていた期間よりも後ろ倒しになりました。それでも良い物を作り上げる日々のパートナーとしてHumAIn社を選んだことに後悔はありません。

開発したIN Clouseのログイン画面(Figma)

ありがとうございます。実際に開発が進んで行く中での弊社はいかがでしたでしょうか。

半田:私自身初めてのシステム開発のプロジェクトでしたので、専門的な部分は未知の領域でした。ですが、実はHumAIn社のプロダクトマネージャーの方が、飾らずに明瞭にはっきりと物事を伝えてくれたおかげで不明点なく、進めることが出来ました。
根拠を細かく知りたい部分についても、追加で我々でわかるよう丁寧な説明を対応してくださったのも良かったです。おかげで判断の範囲を誤ることなくしっかり理解することができました。あわせて、主体的にHumAIn社側から色々なご提案を随時いただけた部分に関しても良いものを作り上げる目的達成のために、とても有難かったです。

システムのリリース=新サービスのスタート!

出来上がった成果物である「IN Clouse」に対する満足度や、期待に対する着地について半田さんの率直なご感想を教えてください。

半田:満足しています!
HumAIn社のみなさんには、本当に良きパートナーとして努めていただき感謝しています。
IN Clouseは、求職者が働きたい企業に素早く出会える環境を提供し、派遣業務全体の効率化をサポートするサービスです。
出来上がったシステムをお客様に使用していただく中で、改善の要素はどんどんとでてくるものだと思うので、この完成が100%の出来だとは認識していません。むしろ完成と同時にようやくサービスのスタートであるという思考です。まだまだ追い求める理想の道半ばではありますが、とはいえ、ひとつ形になった部分に対してはほっとしております。

開発したIN Clouseの求人画面(Figma)

「IN Clouse」の期待しているポイントや展望についてお聞かせください。

半田:金澤運輸株式会社のグループ会社である「Gold BaaS株式会社」のサービスの要として、そして派遣就業の効率化を叶えるシステムとして、段階的に効果的なアップデートをし続けたいと考えております。
我々は、大手企業相手では難しい細かな部分までサポートできるという強みを活かせるよう、基本的には中小企業向けサービスとして展開しています。お客様との距離の近さをメリットとしてお客様へ還元しつつ、かつそこで得た知見を「IN Clouse」の改善にも繋げていく所存です。
まずはスモールスタートで、お客様の信頼を確実に積み重ねていくところからしっかり成長していきます。

最後に、貴社のサービスの今後の展望について教えてください。

半田:私たち金澤運輸株式会社は「人」を最重要視し、倉庫・運送事業を中心とした事業を行っております。100年企業を目指すためには、グループ会社含め3社それぞれでお客様にしっかりとご満足いただけるよう、真摯に、ときには泥臭く努力し続けることが重要です。社員一同常に自らを磨き、社会から必要とされる存在であることを目指しております。経営陣は「社員への育成と環境作り」を大切に、社員は「当事者意識を持ち主体的に学ぶ」ことで社内教育の循環がスピード感をもって進められているのです。
その一方で、社員ひとりひとりがより活躍できる場所を増やすことも重要と考えており、全く異なる事業への更なる挑戦も少しずつ進めております。皆に挑戦できるチャンスを生み出せる企業を目指しているのです。
当社の理念である「共に学び共に栄える」を大切に、ひとりひとりが活躍できるフィールドを増やしていけるよう、各事業を良き手段として金澤運輸グループは今後益々大きく成長していきます!